ちょっと前の話なのですが、ある日突然このブログのアクセス数が異常に増え、さらに同じ日に普段仕事で使っているChatGPTとDeepLも使えなくなるという異常な事態(?)が起こりました。
それで、てっきりこのブログがサイバー攻撃を受けてパソコンが変なウイルスに感染したのか!?と思ったのですが・・・
実はその日(2024年2月15日)は、「OpenAI」が新しい動画作成AI「Sora」を発表した日だったんです。
つまり、このブログもChatGPTもDeepLも、「Sora」の発表を受けて多くの人がAI関連のキーワードを検索した結果、アクセスの過剰集中が起こっていた、というわけでした。
そしてこのブログのアクセスが集中したのは、ワールドコインの記事が原因でした。「Sora」の発表によって、仮想通貨ワールドコインが爆上げしていたのです。
ワールドコイン(Worldcoin, WLD)を知らない方向けに簡単に説明しておくと、ワールドコインはOpenAIの創業者サム・アルトマン氏が考案した仮想通貨プロジェクトで発行されている仮想通貨です。このプロジェクトのコンセプトは、「今後AIによって仕事がなくなる問題に対処するために、ワールドコインをベーシックインカムとして世界中の人に配布しよう」というものです。このプロジェクトに参加すると、ベーシックインカムとしてワールドコインのエアドロップを定期的に受け取ることができます。
注意しておかなければいけないのは、あくまでワールドコインプロジェクトとOpenAIは創業者が同じというだけで、別組織であるということです。なので、ベーシックインカムとして配布されているワールドコインはOpenAIの売り上げ(配当)ではありません。加えて、ワールドコインプロジェクトはあくまでベーシックインカムのプロジェクトなので、AIの開発は行っていません。
まぁ、上記の情報だけでも色々ツッコミどころはあるのですが、このワールドコインが公開された当初は仮想通貨業界の各所から、かなり厳しい批判を受けていました。批判の理由としては、ワールドコインの「虹彩認証」の個人情報の取り扱いに関する問題や、ベーシックインカムの実現可能性や法律に関する問題など、様々なものがありました。特にイーサリアムの開発者ヴィタリック・ブテリンは、この仮想通貨プロジェクトには致命的な問題があると、かなり辛口な意見を表明していました。そういう事情もあり、ワールドコインがバイナンスをはじめとした世界中の取引所に上場された後も、しばらくワールドコインの価格が上がることはありませんでした。
それが突然、OpenAIが動画生成AI「Sora」を発表したことを機に、ワールドコインの価格が急激に暴騰し始めます。これはつまり、上記のワールドコインへの批判よりも、AIに対する期待の方が圧倒的に上回っていることを意味しており、いかに世界中の人々がAIに対して強い興味と期待を寄せているか、伺い知ることができます。
実際にこのブログのアクセス解析のデータを見ても、その傾向はよく表れていました。(Googleのアナリティクスの規約上の問題で具体的なデータは公開できないのですが)このブログの訪問者は通常20~30代の男性で「金融」に詳しい属性の人が9割以上を占めています。しかし、このブログの「ワールドコイン」関連の記事に限っては、幅広い世代の幅広い属性の人たちからアクセスが集まっており、普段仮想通貨や金融に興味がない人たちからもワールドコインが大きな注目を集めていることがわかります。
このような理由から、今後ワールドコインは、(ベーシックインカムという本来の目的はさておき)AI業界の話題に影響されて価格が変動する銘柄になるのではないかと思います。
いや~、それにしてもワールドコインとSoraの件については、本当に驚かされました(^▽^;)
ワールドコインとAI業界の動向は今後も目が離せないですね!